1,000頭近くの牛に人工授精する仕事を担当しています。毎日発情兆候のある牛を見つけ、直腸検査で子宮の状態・卵胞・卵巣・黄体などを確認し、状態が良ければ人工授精、悪ければ治療の作業を行います。仕事終わりには、日報に使用した種や薬の本数などを記入。今日は大変だったな・・・明日はこうしよう・・・などと振り返りながら、この仕事の楽しさを噛みしめています。
なかなか受胎できない牛に試行錯誤を繰り返して、やっと妊娠した時には非常にやりがいを感じました。今では妊娠鑑定を行う日が楽しみになっています。
小学生の頃牧場見学をした時に、場内でいろいろな仕事が行われていることを知り、興味がわきました。その後、牧場とかかわる機会はなかったのですが、いつか牧場で働いてみたいという想いはずっと持ち続けていました。
縁あって宗谷岬牧場に入社することができましたが、その時点で牧場経験は皆無。何も知らない自分に、上司は何度でも繰り返し、さまざまなことを教えてくれました。今も経験豊富な先輩・後輩にもまれる日々ですが、いろんな意見や経験談を聞けることがこの牧場の大きな魅力だと感じています。
入社時は授精師になるとは思ってもみませんでした。何しろ牛に触れることからのスタートでしたから(笑)。それでも少しずつ牛に慣れていき、人工授精の勉強を続けていくうちに、この仕事の奥深さを楽しいと思えるようになったんです。
幸いなことに現在受胎率は安定しているのですが、生き物相手ですから油断はできません。今後はこの受胎率をいかにキープするかを目標に、仕事に取り組みたいです。宗谷岬牧場に育ててもらいましたので、今度は自分が会社に恩返しをする気持ちで、日々牛たちと対峙していきます。
わたし、
現場で成長しました。
家畜の人工授精って何なのか、どういうことをするのか全く想像がつきませんでした。
何も知らなかった自分が人工授精もできるようになり、経験・勉強・努力でここまで成長できるんだって思います。